うまいもの工房・加護や

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加護やの仕事人 Vol.3

仕事人は文化だ!

加護やを支える個性的で楽しいスタッフを紹介します。

桑名 豊 とう粋庵勤務 調理主任

どうして料理人になったのだろう?この道を歩みだしたことは、自分でも意外な展開でした。それまでは親の期待どおりの道を歩むつもりで、普通科の進学校に進み、高校卒業後は経理の専門学校に入り、将来は金融関係の仕事か、公務員にでもなるのかなと自分なりに思っていました。ところが、高校卒業後、友人にバイトを一緒にしようと誘われ、始めた仕事が家の近くの居酒屋のホールスタッフの仕事。肉体労働系のバイトはしたことがあったけれど、接客とか料理の世界とは無縁だっただけに、はじめは戸惑いました。まして、頼りにしていた友人は、大学が合格したからと、バイトすることを止め、さっさと水戸を離れていってしまいました。そんな不安の中、経理専門学校に通いながらのバイト生活を続けている内に、店長からキッチンスタッフが足りないからと調理の仕事も時々手伝うように言われ、ホールとキッチンの両方の仕事をするようになりました。料理の世界の楽しみや喜びを体験するにしたがって、実はこの頃から専門学校の勉強と将来の方向性に違和感を感じ始めていたのです。途中で学校を辞めたいと言い出した時には、母からは「せめて、ちゃんと卒業はしなさい!」と言われたのを、今でもはっきりと覚えています。そして、専門学校の卒業間近に、母に「料理人になりたい!」と言った時には、母もやっぱりびっくりしていましたし、そんな自分もびっくり!という感じで、料理人人生が始まった訳です。バイト先で、店長から「卒業後もうちで是非頑張ってほしい。」と言われ、そのままその会社に就職しました。

人生はわからないものです。ひょんなことから、今ある人生の選択の岐路を取り、生きているのですが、友人の誘いや店長の導きがなければ違う道を歩んでいたかもしれません。この世界、苦労も多いのですが喜びもそれ以上にたくさんあります。料理を作って、お客様に「美味しかった!」の一言があるのが、最高の癒しであり、次への励みでもあり、自分の生きている存在価値だと思います。これからも、お客様や料理を食べていただく人に「感動」を与えられるような料理が作れるように努力していきたいです。また、料理人としてだけではなく、商売人としての腕を磨き、「独立」という夢を実現させたいと思っています。その独立が叶った時こそ、経理の専門学校を卒業したことが、実を結ぶ時だと思っています。母がお金を出して専門学校に入れてくれた事が、無駄にならないようにしたいです。

という訳で、皆さん是非、とう粋庵に僕の料理を食べに来て下さい。心よりお待ちしています!

とう粋庵 桑名 豊

仕事人元締から一言

彼が面接に訪れたのは、もう7年前のこと。取引先の社長の紹介ということだったが、面接を受けること自体、本人は当日まで聞かされていなかったという。つまり、まだ勤務中だった前職の親方(厨房任せられている調理長)から、朝出勤したら「お前、今日は加護やに面接に行く日だぞ。」と突然伝えられたらしい。『えっ〜!何も聞いてないよ〜』と言いつつ、まもなく閉店を余儀なくされていた職場だけに、若い部下には「次のちゃんといい働き口を見つけてやらねば!」という涙ぐましい板長の配慮から、そうなったのだという。しかし、当日まで本人が知らないなんてこと、いまどきある?と疑いたくもなるものです。

面接時の履歴書には、得意な学科「数学」と書いてあったのには、まずはびっくりしました。ふつう、この業界、特に調理の道を志すものに、数学を得意とする奴はいない!と私は決めつけていたので、正直驚きでした。どちらかというと物事をロジカルに考えるより、感覚的なものを大切にする右脳発達型人間の方が、調理師にはむいていると思っていたからです。趣味の欄には、スノーボード、旅行と書いてあり、経理専門学校卒というプロフィールも、全体的にちぐはぐな感じを受けたのも事実です。

彼の前勤務先が、以前から私が気になっていたライブレストランだったということもあり、まだ勤務中だった彼のお店に、こっそりお客になりすまして食事にも行ってみました。取引先の社長の紹介ではありましたが、ライブレストランと名がついてどれほどの料理が提供されるのだろう?と、若干の不安もあったからです。ところが、全体的に和食の流れの、なかなかいい料理が提供されました。年々、和食を志す若い調理人が少なくなっているだけに、思いっきり期待感がもてました。ということで、何ヶ月も待たない内に、勤務してもらうことなったわけです。

調理人の徒弟制度もだんだん昔のものとなりつつありますが、まだ上下関係に厳しい和食の世界で育っただけに、料理に向かう姿勢は、とても「シャン」としています。とう粋庵では、調理長の補佐的なポジションにいますが、部下の指導にはとても情が厚く、厳しいけれど面倒見も良く、教え方もまた上手です。この辺の物事の展開の仕方が、ロジカルな彼らしい一面なのかも知れません。なかなかの家庭人で、愛妻家でもあるようです。休日には、子供の保育園へのお見送りやお迎えは日課。その後の午前10時位から、子供を迎えに行く午後4時くらいまでが、自分が自由になる時間。親思いだけに、実家の草むしりを手伝いに行ったり、自宅の掃除を率先してやったり……。それでも時間があるときは、ひとりのんびりTVを見たりして過ごすという。今度の休日は、子供と初のゲレンデだそうな。

どんな職場も、上に立つ者より、上を補佐し下を指導する立場が一番ストレスがたまるといいます。しかし、この壁を突破してこそ、未来の夢に近づく事を信じて、これからも頑張ってほしいものです。皆さん、調理人は、「美味しかった!」の一言をいつも待っています。美味しくなかった時はそれなりに、本当に美味しかった時は、う〜んと褒めて「とても美味しかった!」と声を届けてやって下さいませ。よろしくお願い致します。


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お料理の話、お酒の話など皆様との語り合いを楽しみにしております。


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